3年ぶり岩手「故郷のよう」　のん（能年玲奈）来県

俳優のん（本名・能年玲奈）は８日、盛岡市内丸の岩手日報社を訪れ、絵画や洋服作り、作曲など活動の幅を広げていくことをアピールした。「岩手の人にも楽しんでもらえるよう、パワフルに元気いっぱいに頑張っていく」と力強く決意を語った。

　のんが本県を訪れるのは３年ぶり。２０１３年放送のＮＨＫ連続テレビ小説あまちゃんのロケで久慈市などを訪れていたことが「昨日のことのよう。（３年も来ていなかったことに）びっくり」と目を丸くし、変わらない愛嬌（あいきょう）たっぷりの表情を見せた。兵庫県出身だが、「故郷のように思っている。来られて良かった」と本県への親しみを持つ。

　ドラマのロケ時を振り返り、「海が力強くたくましかった」と自然の壮大さを実感。実際に潜って見た久慈の海の風景や地元の海女との思い出、触れ合った地域住民の温かさなど本県への強い愛着を語った。

　今後は絵や洋裁、ギターでの作曲などアーティストとしての活動を幅広く展開する考え。同日は「岩手への感謝を込めた」として、「わんこきょうだい」の「そばっち」を描いたユニークな水彩画を達増知事に寄贈した。

岩手県の達増拓也知事は９日、ツイッターで、同県を舞台にしたＮＨＫ朝ドラ「あまちゃん」に主演した女優の能年玲奈（２３）＝芸名を「のん」に改名して活動すると宣言＝の活躍の場を作るために県庁内に立ち上げる「プロジェクトＮ」に関して説明した。

　達増知事は前日８日に県庁を訪れたのんと面会し、同プロジェクトを立ち上げることを表明。これに多くの感謝の声が届いていた。この日、ツイッターで「のん（本名：能年玲奈）活躍支援　プロジェクトＮ　に多くの反響を頂いており、感謝申し上げます」と切り出し、のんの改名後初仕事となるとみられるプロジェクトについて「『地方を元気に』や『若者女性活躍支援』」などの政策目標実現につながるような『のん活躍』で、日本を元気にできればと思います」と説明した。

　プロジェクトを立ち上げることに「岩手は、東日本大震災からの復興にあたり、ドラマ　あまちゃん　から非常に大きな力をもらっています」と記し「のん（本名：能年玲奈）さん無くして　あまちゃん　は無く、とても感謝しており、恩返しができればと思っています。だから　プロジェクトＮ　です。」との考えを示した。